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尼っ子リンリン ほぼ週刊読むラジオ

放送日 2019年05月15日

第33回「トラックと自転車、お互いのことを知りましょう」

DJ:この番組は、とっても自転車がよく使われているこの尼崎を、さらに自転車のまちにしようという、壮大なプロジェクトをご紹介する番組です。
お相手は、尼崎市役所の生活安全課の皆さんです。よろしくお願いします。

市職員A、市職員B:よろしくお願いします。

DJ:本日は、第33回目の放送ですね。さて、今日のテーマは何でしょうか?

市職員A:テーマは、ずばり、“トラックと自転車、お互いのことを知りましょう”です。

DJ:なるほど。自動車の中でも、本日はトラックと自転車との関係ですか。
確かにトラックは、普通の乗用車とは少し違うところもあるかと思います。

市職員B:はい。
もちろん、トラックと自転車では、圧倒的に自転車が交通弱者ではあるのですが、本日は、トラック側の立場と、自転車側の立場、双方の立場でお話ししてみたいと思います。

DJ:よろしくお願いします。

市職員B:まずは、トラック側です。トラックの運転席の状況を知っていただきたいと思います。
トラックの車内は、常に、振動しています。と言いますのも、トラックの場合、運転席がエンジンの真上にあって、その振動が運転席やミラーに直に伝わるため、ドライバーの視覚も内外のミラーも、常に小刻みに揺れているそうです。

DJ:そうなんですか。

市職員B:ということで、1つ目は振動によるミラーの見にくさです。
ミラーも揺れるということは、ミラーの焦点にも影響してしまうようです。
ただでさえ小さい自転車。トラックの運転席から物理的に遠い位置に付けられた「揺れる広角レンズ」であるミラーに映っても、その姿をしっかりとトラックの運転手が認識できない時もあるかもしれませんね。

DJ:なるほど。
自分がトラックの運転手さんになった気持ちで今の話を聞いていると、とても具体的で、私たちが思っているよりもミラーは万能ではないのかもしれませんね。

市職員B:2つ目は音の聴こえにくさです。振動は、音も発生させます。
そのため、トラックの車内にいると、振動の音で、自転車のベルの音は、とても聴こえにくくなっています。
自転車に乗った人が、ここに自転車がいますよ、と存在を知らせようとして自転車のベルを一生懸命鳴らしても、聴こえにくいということを知っていただく必要があります。

DJ:なるほど。
振動の大きさによるミラーの見にくさと、振動の音によるベルの音の聴こえにくさ、どちらも忘れずにいたいですね。

市職員B:3つ目は、自転車の動きが読めないことです。
トラックではなく、普通の乗用車を運転しているときでも、さっきまで歩道を通っていた自転車が、急に、しかも、後ろを振り返ることもなく、突然車道に降りてくるという場面に出くわしたことがあるかと思います。

DJ:ありそうですね。

市職員B:自転車にこういう動きをされると、ただでさえ車幅の広いトラックの場合、急ブレーキや急ハンドルでも避けられません。
仮に避けられたとしても、積んでいる荷物が崩れて傷がついてしまったり、それだけでなくトラックがバランスを失って横転してしまったりする二次的被害を引き起こす可能性があるそうです。

DJ:なるほど。

市職員B:4つ目は、自転車に乗った子供たちのことです。

DJ:と言いますと?

市職員B:大人に比べて背丈が小さいことと、動きが読みにくいということがトラック側にとってとても怖いそうです。
そのため、例えば、夕方に習い事などに行くため、自転車に乗っている小学生の集団がいた場合、信号などでしばらく停止する前後で人数が減ったりしてないか確認しないと、とても怖いというトラックドライバーの声もあるようです。
それほど彼らはよく動き、よく隠れてみえるそうです。

DJ:背丈が小さいことは、確かに注意しなければなりませんね。
動きが読みにくいというのは、先ほども登場しましたが、大人より子どもの方が、動きが読みにくい面があるのでしょうか?

市職員B:そうですね。一概には言えませんが、少なくとも、子どもは自動車の運転免許証を取得していないのは間違いありませんから、「自動車の側が自転車をきちんと見つけてくれているだろう、そして避けてくれるだろう」、と過度に信頼している割合は、大人よりも子どもの方が多いように思いますね。

DJ:トラック側について、1つ目が振動によってミラーが見にくいこと、2つ目が同じく振動の音により自転車のベルが聴こえにくいこと、3つ目が動きの読みにくい自転車を避けにくい車幅の広さ、そして4つ目が子どもたちが運転する自転車とのことですね。

市職員A:次は、自転車側です。

DJ:よろしくお願いします。

市職員A:1つ目は、トラックのエアブレーキの音です。

DJ:エアブレーキの音?

市職員A:はい。
赤信号で停まったトラックの脇をすり抜けようとした自転車が、トラックのエアブレーキからエアが抜ける「プシュー」という音に驚いて転倒してしまうことがあるようです。

DJ:なるほど、結構大きい音がするんですね。

市職員A:はい、そのようです。
2つ目は、車道の左側の障害物です。
車道の中でも、自転車が走っている左の端の方は、側溝やゴミ、そして自動車が作った轍(わだち)などの障害物が数多くあります。
と言いますのも、左側通行である日本の道路は、右側に比べて左側が低くなるため、色々なものがたまりやすいようです。

DJ:なるほど、それは危険ですね。
自転車で車道を走っていて、地面に何か障害物を見つけて右に避けようとしても、自動車がビュンビュン走っているわけですからね。

市職員A:そうなんです。

DJ:自転車側について、1つ目がエアブレーキの音の大きさに驚くこと、2つ目が車道の左側には色々な障害物があることですね。

市職員A  : はい。

DJ : 本日は、トラックと自転車、お互いのことを知りましょう”ということについて、お話しいただきました。

市職員A:これまでも何度かお伝えしています通り、自動車ドライバーや自転車利用者、そして歩行者など、完全に分けて考えるのは現実的ではないと思います。
実際の日常生活では、あくまでこれらは移動手段が異なるだけで、1人の人が、あるときは自動車に乗っていても、トラックに乗っていても、また別の時には、自転車に乗ったり、歩く時があると思います。
あるときは強者でも、あるときは弱者になります。そして、強い立場と弱い立場が紙一重の時もあるかと思います。
それぞれの状況において、苦手な分野や怖い思いをする場面を想像していただくことが大切かと思います。

市職員B:また、だれもが、子どもから大人になり、そして高齢者になります。 
それぞれの年代においても、苦手な分野や怖い思いをする場面を想像していただきたいと思います。

DJ:では最後に告知です。このコーナーではリスナーの皆さんから、自転車にまつわるご意見などを募集します。
テーマはいくつかあるのですが、今回は、「自転車に乗る時のお役立ちグッズ」です。
とても便利なあんな服装、こんなリュック、とっても安全に走れるあんなライト、機能が高いこんな鍵・・・などなど、どんどんお寄せ下さい。

(以下、応募方法等の説明)

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